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2006-10-30 

紙とWebを分ける境界(の一つ) 

PC雑誌からIT総合誌へ転換して新装刊を果たした「月刊アスキー」(ロゴの表記は“ASCII”から“ascii”に変更)を読んだ。

旧月刊アスキーに比べてページ数が減ったうえ、週刊アスキーと同じ中とじになったため、楽な姿勢で読めるのが嬉しい。「全部入りで69800円のオリジナルPC! Vistaへのアップグレードもお得DEATH!」といった広告もまだ少なくて、全体的にはコンテンツがギッシリと詰まっている印象。いつまで続くかはさておき、新装刊らしい体裁である。

構成は、大きめの特集二つを柱に、トピックスと小さなインタビューとコラムをちりばめたというところ(詳細はココ)。“新装刊スペシャル”と題された原丈人氏のロングインタビュー記事はわくわくしながら、ブログやら番号ポータビリティやらの一般的な話題を扱った記事は普通に、XMLアーキテクチャ「xfy」の記事は「いらねぇだろ」と思いながら読んだ。あ、いやロングインタビューは確かに面白かったんだけど、複数回に分けるのはやめてほしいなと(「次号に続く」ってさらりと書いてるけどあーた、次は1か月後ですよ?)。

そもそもこの雑誌、この時期とこのタイミングでリリースされる割には、Webに比べて分の悪い紙媒体としての謙虚さがほとんど感じられない。書店でぱらぱらと読んでみると分かると思うが、全体的に文章の量が多い。中にはうまくイラストを使ってシステムを図解するような記事があってそれはそれで残せばいいと思うが、それ以外はどう見てもWebに掲載するべき内容だ。

「いや文章量が多いなら紙でしょ。バカ?」と言われるかもしれないが、それは違うと思う。以下“大半が文章で構成されている”という前提で、書籍と雑誌を比較して考えてみる。

一般的な書籍が紙媒体で(いまだに)提供される(できる)理由は、その多くが単一の文脈で書かれているからである。これはある程度ボリュームのある文章を通読されることが想定されており、デジタルデータであれアナログデータであれ、まとめて閲覧・管理したほうが都合が良い。仮にデジタルデータで提供されていたとしても、Webで閲覧したり、携帯するために読みたい文脈の断片をモバイル端末に移して閲覧したりすると、通読するものとしての可読性が下がる。このように文章のまとまりを扱うという視点から、本という形態にメリットを見いだすことはできる。

一方で雑誌は通常、連載単位と記事単位という複数の文脈で構成されており、通読を必要としない。これは雑誌の記事間で構造上の文脈はないと仮定すると、まとめて閲覧・管理する必要がないことを意味する。そして文脈が小さな単位で独立しているため、デジタルデータをWebで閲覧する場合も、携帯性を持たせるためにデータを記事単位で切り取ってモバイル端末に移して閲覧する場合も、可読性に問題はない(変化が少ない)。雑誌であることがどうこう以前に、デジタルデータであることのメリットのほうが圧倒的に多い。そして短い文章であれば、“読む”という行為に対する紙とデジタルディスプレイのストレスの差は、ほとんどない。

要するに「文章がメイン」の「文脈の異なる複数の(小さな)記事」を「雑誌という単位でまとめ」て「紙で提供する」という、この組み合わせがナンセンスだと思うのだ。そして今のところ月刊アスキー(というかほとんどの雑誌)はまさにこの組み合わせになっていると思う。

もちろんこれはデジタル端末の使い勝手や一般的であろう読者の生活スタイルを考えた現時点、しかも前述の通り“大半が文章で構成されている”雑誌の話。ただ、紙媒体の持つ宿命的な弱点を棚上げして(抽象的な)コンテンツ内容に絞ったこの切り口だけでも十分、月刊アスキーのサバイバル能力を疑問視できるのではないかと。

「じゃあどんなだったらえーのよ」と言われると、「うーん実現可能かどうかはさておきイラスト:8、文章:2ぐらいの図解記事かな。もちろん全ページ」ぐらいしか思いつかないので、それはまたヒマな時に。

##いやなんつーかその、月アスがどらすちっくに変わってることを期待していたわけですよただ単純に。

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京都府生まれの執筆業者(3234歳/男/東京都世田谷区在住一時的に京都府在住)。ライティングやらWebのお仕事やらをしています。

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